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江口玲・ピアノリサイタル with 矢野雄太 [ピアノ]

何かとアレな日が多く、blog更新、訪問も全く滞っておりすいません。
 
しかし、それであっても、、、
 
いや、それならなおさら行かねばならぬ、今年の619。
 
ということで、今年も6/19は浜離宮朝日ホールへゴー!=3=3
 
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江口さんのピアノリサイタル、
今年はベートーヴェンのピアノソナタ3曲と、
矢野雄太さんという若手との2台ピアノの2部構成。
 
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 会場に着くとまず何よりも先に、この日発売のCDをゲットv(^o^)v
 
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前半は江口さんのソロのベートーヴェンで、この3曲。
 
 
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オヤ?と思った方がいらっしゃるかと思いますが、
いわゆる「悲愴」「月光」「熱情」の有名な3曲です。

なぜそう書いていないのか。

中の解説に理由が書いてありました。
それは、それらの「曲名」は、
ベートーヴェンが自ら名付けたものではないんだそうです。

その有名な「曲名」のイメージを一旦忘れて、
ベートーヴェンの意図を感じてみよう、と。
#ですが、便宜上、以下の文中では
 「悲愴」「月光」「熱情」とさせていただきますm(_ _)m

そのために、
フォルテピアノの時代に書かれた「悲愴」「月光」は、
フォルテピアノの特徴を色濃く残す、
1887年製のローズウッドのNYスタインウェイ、

聴力を失った後のベートーヴェンが究極のピアノを
イメージして作曲したのではないか、という「熱情」には、
ピアノとして完成された時代の1912年製のNYスタインウェイCD75
を演奏に用いることが予告された演奏会でした。

江口さんのソロの部で、曲に合わせてピアノを2台投入する
何という豪華さ!

そして、客席に入ろうとすると、舞台のピアノに驚き!
 
 
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舞台中央にはスポットライトに輝くローズウッドさん、
そして、その舞台脇右奥にはCD75が静かに控えているではないか!
#カーグラTVのナレーション風に(笑)

そう、この配置のままCD75で演奏するわけはありません。
つまり、途中で楽器の場所を入れ替えますよ、と。

同じ席から、同じ演奏者で違う楽器の個性を
しっかりと聴き比べできるというこだわりよう。
しかも、その2台が、ホロヴィッツ所縁の2台!
あり得ない素敵なチャンス!!

さすがにここまでは予想できませんでした(汗
#2台並べておいて、江口さんが途中で移動すると思ってました。

4月のファンの集い(⇒これ)の演奏をした結果、
「悲愴」「月光」は、是非ローズウッドさんで、
と江口さんからご指名のローズウッドさんが楽しそうなご様子。(^^

そしていよいよ始まる1曲目の「悲愴」。
やはり第二楽章、あの有名なゆったりと流れる美しい旋律。
ローズウッドさんのちょっと悲しげな中音の歌い回しの驚きの美しさ。
心に沁みるその歌声に早くもうるうる。
何がと言われても説明できないのですが。。。とにかくぐっときます。
まさにこの曲にこの歌声、ローズウッドさんと江口さんでなければ!
江口さんの楽器の個性の活かし方が本当に心憎い(^^

2曲目の「月光」。これはやはり「月光」ではないかな。
第三楽章の激しさは、当時のフォルテピアノではどれくらい
ベートーヴェンの思いを再現できたんだろうか、
とちょっと当時を想像しながら聴き入っていました。

そして、華麗な第三楽章の余韻たっぷりの中、
いよいよ3曲目の「熱情」へ。

ここで、この日の2台のピアノを提供しているタカギクラヴィアの皆さんが
舞台に登場し、ローズウッドさんとCD75をすばやく入れ替え。

それはまさに、ずーっと前にTVで見た、
ツール・ド・フランスの山岳ステージ超級個人タイムトライアルでの、
上り用自転車で上りのアタックの後に、
頂上で下り用自転車に乗り換えてさらに、
下りを全力で疾走するかのようなシーン。
#確か、La Vie Claireの、ベルナール・イノーか、グレッグ・レモンだったような。。

全く同じ席に座ったままで、1、2分くらい前とは別のピアノが同じ位置に。
そして、同じ場所の椅子に江口さんが何事もなかったかのように座ってスタート。

演奏会中に楽器を交換して、それぞれの楽器の個性に合わせて演奏って、
非常に大変なことだと思います。

曲の冒頭から、ローズウッドさんの音色を色濃く残しながら、
より輝かしく、パワフルで、音の伸びがさらに上回るCD75の威力を改めて実感。
ローズウッドさんも素敵なんだけど、
ホロヴィッツ愛用だったこの楽器はやっぱり違うな、と。
腹に沁みる低音と煌びやかな高音。リズム、節回しが絶妙。
この楽器のダイナミックレンジの広さも生かした美しい演奏に聴き入りました。

素晴らしい響きのホールで聴くこの曲、確かにローズウッドさんよりも、
さらにパワーあふれるCD75の方が、この曲の表情にあっていると思いました。

もう耳が聞こえなくなり、理想のピアノを想像しながら作曲したのかもしれない
当時のベートーヴェンもこの演奏にはうなづくのでは、
そんな説得力のある、色彩感あふれる演奏でした。

息もつかせぬスリリングな第三楽章が終わると、拍手と同時にどよめきが。

休憩を挟んで、後半は矢野雄太さんという、若武者との2台ピアノ。
#2台ピアノでは、譜めくりすとさん登場ですが、例によって、
 江口さんは、iPad使用で、無線リモコン操作の、
 一見、微動だにしない譜めくりすとさんには、
 今回も、「Youは何しにそこに」の視線が(笑)
 (ページ送りが、紙の2倍なので、実は紙より大変なんだそうですよ)
 
 
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ベートーヴェンのビフォアアフターということでしょうか、
1曲目はモーツアルトの、2台のためのピアノソナタK448。
江口さんは第二ピアノでローズウッドさんと。
二人の音の粒も良く揃って、矢野さんの演奏にも丁寧さ、
楽器の特徴を生かそうという意気込みが音からも伝わってきました。
矢野さんの今後の成長に期待したいと思います。
 
プログラム最後の曲はリストの「死の舞踏」。
聴いた事のない曲でしたが、曲名からして、なんとなく予感がありました。
この曲では、今度は江口さんがCD75の第一ピアノを担当。
そして始まるスペクタクル・・・・キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
冒頭からホール全体を包む地鳴りのような低音がぁぁぁ。
江口さんがCD75を鳴らし、CD75がホールを鳴らす、みたいな。
ベートーヴェンの時を上回る音色の変化、ダイナミックレンジ。
湧きあがるおどろおどろしさ。それでいて、常に美しい歌い回し。
それは、リストなのか、はたまたホロヴィッツなのか、
あの不気味さと、美しさは、何かが憑りついたのではないかないかという感がありました。
 
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直前のモーツアルトを明るく軽快に奏でていた同じ楽器と演奏者とはとても思えません。

鳴ってなって止まらない二人に、もう、唖然としながら聴き入っていました。

またしても湧きあがるどよめきと大拍手!そしてアンコール。
 
矢野さんは、ラフマニノフのWRのポルカ。
ホロヴィッツもこのCD75で演奏した曲を若々しく爽やかに弾いていました。

そして、ハイタッチして、江口さんと交代。

さぁ、最後の〆のデザートは何かな、と思っていたら、
おお、その静かな出だしは、スークの「愛の歌」。
ぜひ聴きたかった曲の1つであります。これはラッキー!!
江口さんが奏曲をしっとりと、良く伸びるフレージングで、
ホール全体をたっぷりと暖かい音で包んで、
そして静かにコンサートは幕を下ろしました。
 
コンサート終了後に、ピアノの写真を撮っていたら、
おそらくホロヴィッツのピアノ目当てに来たと思われる方の
会話が聞こえてきました。
 
 「古い楽器だから、どうしても直して使っているんだよね」
「でもね、やっぱり、楽器は歌ってなんぼだよね、本当に素敵だった」

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やはり、音楽の力は偉大だなぁと。
The Power of Music !!
 
*  *  *  *
 
Amazonでも販売され始めたようなので、ご紹介(^^
(20150705追記)
 
ベートーヴェン 三大ソナタ集

ベートーヴェン 三大ソナタ集

  • アーティスト: 江口 玲,ベートーヴェン
  • 出版社/メーカー: NYS-CLASSICS
  • 発売日: 2015/06/19
  • メディア: CD


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コメント 3

kinkin

クラシック音楽ドップリと満喫されたようで、よかったですね。
落ち着いて音楽を聴く時間最近無い自分にとっては羨ましい限りです。
これでも自分もクラシック系の音楽も好きなんですよ、誰の曲だか判らず聴いてますが^^;
by kinkin (2015-06-23 05:08) 

まこ

毎回、さといもさんの記事を読んでいると
江口さんが如何に素晴らしいピアニストさんだかが
しっかり伝わってきます♬
いちど、拝聴させて頂きたいものです(∩_∩)
by まこ (2015-06-23 10:49) 

さといも野郎

>kinkinさん
 久しぶりにどっぷりと使っちゃいました。
 たまには時を忘れてリフレッシュ、それができることに感謝です(^^

>朝蔵哲也さん、AKIさん、あるまーきさん
 nice! ありがとうございます。

>まこさん
 楽器と作曲者と演奏者との一体感がとっても好きです。おすすめです!

>ぼくあずささん、an-kazuさん、genさん、ちゃーみさん、燕っ子さん、
 ネオ・アッキーさん、ちょいのりさん、獏さん、裏・市長さん、
 okin-02さん、Ujiki.oOさん、sarusanさん、ぷっぷくさん、
 ぼんさんさん、suzuran6さん、いっぷくさん、足立sunnyさん、
 うたぞーさん、空の Rayさん、Ujiki.oOさん、DONさん、yogawa隼さん、
 YUTAじいさん、tarouさん、ぼんぼちぼちぼちさん、さる1号さん、
 azu-riさん、くまらさん
 nice! ありがとうございます。

by さといも野郎 (2015-07-05 10:19) 

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